2016年5月4日水曜日

イソスミレの話

 4月29日に続いて石狩浜海浜植物保護センターに詰める日でしたが、観察園では、29日に寒くてつぼんでしまったイソスミレが咲いていました。
 


 可憐な花ですが、主に日本海側で見られるこの植物の北限地がここ石狩なのです。
 


 南は鳥取県あたりのようです。

 またイソスミレは、種が遠くへ運ばれるような仕掛けを持っています。

 種にはエライオソームという脂肪酸やアミノ酸、糖分などの成分を含みアリが好む物質が付着しています。

 アリは、エライオソームに惹かれて種を巣に運びエライオソームだけ食べて、種は捨ててしまいますが、おかげで種は遠くへ運ばれるというわけです。

 イソスミレにはもうひとつ特徴があって、普通の花以外に閉鎖花と云う花があります。

 これは、花が開かず中で自家受精するものです。

 イソスミレは可憐な姿ばかりでなく、子孫をのこす為の色々な方策を持っている賢い植物です。

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