2024年9月25日水曜日

花欲然

  石川忠久さんの「漢詩の講義」という本はなかなか面白かった。

 学校で習って誰もが知っている杜甫の詩も解説されていました。

 絶句  杜甫

 江碧鳥逾白   江はみどりにして 鳥いよいよ白く

 山青花欲然   山青くして 花もえんと欲す

 今春看又過   今春みすみす又過ぐ

 何日是帰年   いずれの日か これ帰年ならん

 素晴らしい景色を見ながら望郷の念にかられている詩で、それほど難しいものではありませんが・・

 普通は、景色の描写のあと、今年の春もとうとう過ぎてしまったなあ、と解釈されていますが、石川忠久さんによると、それでは弱い。

 素晴らしい景色だが、でもここは自分の故郷ではない、という強い気持ちが込められているのだ、という事です。

 なるほどね!

 

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