2022年3月15日火曜日

国語辞典の役割り

 国語辞典の編纂は、社会の意識が変化していく中ではなかなか難しさがあるようです。


 例えばジェンダーや性的少数者への考え方の変化をどう反映させるか。

 ある辞書では、「特定の異性に深い愛情をいだき~」としていた「恋」の語釈を「特定の相手に~」と変え、「膝枕」も「他の人の<多く、男性が女性の>」から<多く、男性が女性の>を削ったそうです。

 また、「女の腐ったよう」「男が廃る」「男が立つ」と云う語例を削った辞書もあるそうです。

 しかし「現代語辞典」ならいざしらず「国語辞典」なのですから、使ってはいけない言葉としてこれまで使われてきた言葉を削ってしまうのはどうなのでしょうか? 

 文学作品などに出てくる言葉を削ってしまえば辞書として役に立たないと思いますが。きちんと注釈をつけて載せると云うのが本筋のように思います。

 さすがに「広辞苑」では、辞書は古語辞典や百科事典の役割りを持っているとして抜本的な変更に慎重だそうですが、それが本当だと思います。 


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