今日も雪が降り家屋もすっぽり雪の中。
せめて明るい歌で読もうと久し振りに「折々の歌」を引っ張り出してみました。
開いたのは春の部。
まず万葉集の大伴家持の歌が目に付きました。
春の苑(その)紅にほふ桃の花下照(したで)る道に出で立つ少女(おとめ)
辺りがぱっと明るくなるような歌です。
味を占めてもうひとつ桃の花の歌を・・
葛飾や桃の籬(まがき)も水田べり 水原秋桜子
田舎の景色ですが、桃の籬とは風流ですね。明るい中にも広がりのある句です。
もう一首桃の花の歌がありましたが、こちらはちょっと寂しげ。
鳳晶子と並び「明星」で活躍した山川登美子の歌です。
鳥籠をしづ枝にかけて永き日を桃の花かずかぞへてぞ見る
明るい歌、寂しい歌、いずれも良し、です。
気分も大分明るくなりました。
0 件のコメント:
コメントを投稿