2022年1月16日日曜日

良寛さん

 漢詩のラジオ講座で、良寛さんの詩が出てきました。

 芭蕉に当たる夜の雨の作  良寛

 夜に夢で覚めやすいのは、老いのせい、

 ともしびはチラチラとして、夜も半ばを過ぎた。

 枕をさすり、静かに聞く、芭蕉の葉を打つ雨の音を

 誰と語り合おうか、このときの想いを。

 良寛さんと云うと、子どもたちとなかよしで天真爛漫と云うイメージがありますが、こんな心境の詩もあるんですね。

 一方ではこんな歌があります。

 さむくなりぬいまは蛍も光なしこ金(がね)の水をたれかたまはむ  蛍(良寛)

 この歌は、良寛さんに蛍と云う綽名をつけた仲良しの女中・およしに酒をねだった歌です。

 こちらは、天真爛漫のほう。

 両方合わせて読むと、良寛と云う人が大変幅の広い人だったことがよく分かります。

 

  

0 件のコメント:

コメントを投稿