戦国時代好きな私は、武田氏ゆかりの恵林寺が織田信長に囲まれて火をつけられた時、住職のえらいお坊さんが「心頭を滅却すれば火もまた涼し」と唱えて死んでいったと云う逸話は知っていました。
その唱えた言葉の原典の漢詩が先週の土曜日のラジオ講座「漢詩をよむ」に出てきました。
晩唐の杜荀鶴の七言絶句の最後の二行
安禅不必須山水 安禅は必ずしも山水をもちいず
滅却心頭火自涼 心頭を滅却すれば 火も自ずから涼し
こちらは、火に焼かれたのではなく、作者が訪ねたお寺の主が暑い中、僧衣をきちんと着て静かに座禅している様子を描いたものです。
7月の中旬から8月の初めまでの連日30℃を超えるあの暑い中にこの詩を思い出せば良かったのに涼しくなった今となっては手遅れです。
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