2024年12月18日水曜日

お寺さんを待つ間

  昨日は、お寺さんが見えることになっていました。

 待つ間は手持無沙汰です。

 でもいつ見えるか分からないので、小説など読むのもちょっと・・・

 こういう時に一番良いのは、一区切りが短い短歌や俳句の解説本です。

  という事で、永田和宏さんの「近代秀歌」を引っ張り出してきました。

 でたらめに開いたページにこんな歌が載っていました。

 ゆく秋の大和の国の薬師寺の塔の上なる一ひらの雲

                     佐々木信綱                      

 調べの良い歌ですね。佐々木信綱には、こんな歌もありました。

 幼きは幼きどちのものがたり葡萄のかげに月かたぶきぬ

 斎藤茂吉が長崎医学専門学校へ赴任した時の歌。

 朝あけて船より鳴れる太笛(ふとぶえ)のこだまはながし竝(な)みよろふ山

 また、こんな面白いのもありました。

 馬と驢(ろ)と騾(ら)との別(わかち)聞き知りて驢来り騾来り馬(ま)来り騾と驢と来る 土屋文明

 と、楽しんでいるうちに・・・

 チャイムが鳴って・・お寺さんが見えました。 

 


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