昨日は、お寺さんが見えることになっていました。
待つ間は手持無沙汰です。
でもいつ見えるか分からないので、小説など読むのもちょっと・・・
こういう時に一番良いのは、一区切りが短い短歌や俳句の解説本です。
という事で、永田和宏さんの「近代秀歌」を引っ張り出してきました。
でたらめに開いたページにこんな歌が載っていました。
ゆく秋の大和の国の薬師寺の塔の上なる一ひらの雲
佐々木信綱
調べの良い歌ですね。佐々木信綱には、こんな歌もありました。
幼きは幼きどちのものがたり葡萄のかげに月かたぶきぬ
斎藤茂吉が長崎医学専門学校へ赴任した時の歌。
朝あけて船より鳴れる太笛(ふとぶえ)のこだまはながし竝(な)みよろふ山
また、こんな面白いのもありました。
馬と驢(ろ)と騾(ら)との別(わかち)聞き知りて驢来り騾来り馬(ま)来り騾と驢と来る 土屋文明
と、楽しんでいるうちに・・・
チャイムが鳴って・・お寺さんが見えました。