新ほろにが記
ぼちぼちいこうか
2020年7月14日火曜日
永井龍男
前に読んだものですが、棚の永井龍男の本がふと目についたので・・
手に取って読み返してみると・・
これがなかなか面白い。
こんな文章があります。
「朝の公孫樹は明るい。
そろそろ霜の降りる朝もあって、町はもう寒いが、日を浴びた梢はかがやき、神社や寺の境内を近道する学生や勤人が、急ぎ足に大通りへ出て行く。
昼の公孫樹は明るすぎて、少し淋しさを誘う処がある。いちょうを、旧仮名遣いでは、い、て、ふ、と書くが、散り初めの葉は、ちょうどそのような姿で風に舞うことがある」
永井龍男 いてふの町
晩秋の朝、急ぎ足で歩く人並みやはらはらと舞い落ちる葉が、目に見えるようです。
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