2020年6月9日火曜日

石狩湾の蜃気楼

 今朝の新聞に石狩湾の蜃気楼のことが載っていました。
 石狩湾では昔から蜃気楼が観察されて、高島おばけと云われていたようです。高島お化けと云われるのは、小樽の高島岬の先端の小さな島が大きく見えたするなど今で云う蜃気楼が見られる現象で、松浦武四郎も「蝦夷日誌」に書いているそうです。
 夏に温まった陸地の風が石狩湾を覆い、その下に沖合の冷たい海風がもぐりこむことにより光に屈折が起こり、蜃気楼が発生するそうです。陸地の気温が海面温度より10℃ほど高くなることが条件。さらに、陸地と海面の空気を運ぶ風の釣り合いも大切で、風が弱すぎるとお互いが重ならず、強すぎると交じり合ってしまうのだそうです。こう云う条件下で見える現象なので、4月から7月にかけて見えるのは概ね10回ほどだそうです。
 石狩側から見た蜃気楼は、石狩湾新港のガスタンクなどの上に逆さまになったガスタンクが見えたりします。
 これは、下が冷たく上が暖かい上位蜃気楼と云うのだそうですが、それに比べて夏のアスファルト道路などで見られる逃げ水は、下が暖かく上が冷たい下位蜃気楼と云うそうです。

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