市民カレッジの今年度講座始め。
テーマは国宝になった白滝の黒曜石の話ですが、それは次回で、今回は遺跡を通した北海道史でした。
その中で面白い話がありました。
福島町館崎出土土器からコクゾウムシの圧痕(土器づくりの過程で植物の種実や昆虫・貝などが粘土の中に混入し、土器を焼く時にそれが焼け落ちて空洞になったもの)が見つかり、その後多量(500匹くらい)のコクゾウムシを練り込んだ土器が発見された。
コクゾウムシといえば現代では貯蔵米の害虫ですが、縄文時代の北海道のコクゾウムシはクリなど堅果類の害虫だったようです。
土器に大量に練り込んだのは、堅果植物の豊作を祈ったのではないかと推定されているようです。
なお、クリはもともと北海道にはない植物ですが、三内丸山に代表される円筒土器文化圏から持ち込まれたと考えられている。
縄文土器とコクゾウムシ、ちょっと意外な組み合わせです。
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