2019年7月9日火曜日

絵本「ぼくは、ブルーノ」 

 昨日の大人のための絵本読み聞かせ講座で、考えさせられる絵本が紹介されました。
 「ぼくは、ブルーノ」と云う絵本です。

 動物園のサル、ブルーノは、サルを見に来る人間たちを見るのが好きだった。ところが、大昔人間はサルだったと聞き、それならぼくも人間になれるかもしれない、なりたいと思い始めた。

 そして、反対する家族と別れ、人間の世界へ飛び込んだ。人間の言葉を覚え、服を着、楽器まで弾けるようになったが、でもやっぱり人間とは違う。
 そこで、サルの世界に戻ったけれど、一旦人間の世界でくらしたブルーノにサルの世界での居場所はなかった。
 サルではなく人間にもなれないブルーノ。
 悲しみの中、自分と同じサル、グレタと出会う。
 そして、悟る。
 「サルでもない、人間でもない、でもぼくはブルーノ。それでいいじゃないか」
 哀しくて、ちょっと身につまされる絵本でした。

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