2023年2月11日土曜日

しみじみ読んだわけは・・

  「父子鷹」や「勝海舟」などの作家・子母澤寛は石狩市の厚田区出身です。御家人だったお祖父さんが函館戦争に敗れた後厚田で漁業を営むようになったのです。画家の三岸好太郎は寛の異父弟です。

 その子母澤寛の業績をたたえて創設された「愛猿記賞」の今年の佳作入選者は知っている方でした。

 入選したエッセイは、亡き妻が愛用していた鍋の変色に気がついた作者が鍋を磨きながら妻の手料理を振り返り、苦労を掛けた妻を改めて思い遣ると云う話。

 文中には書かれていませんでしたが、実は奥さんが亡くなった原因を私はたまたま知っていました。

 作者とはあることで知り合っただけで親しく言葉を交わしたこともなかったのですが、作者と親しい方から奥さんが交通事故で亡くなった事を聞いていたのです。

 エッセイ自体しっかりしたものでしたが、私はそんな事情もあってことさらしみじみと感じたのでした。

 

 

 

 

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